新星賞:植原卓也(『ダンス・オブ・ヴァンパイア』)、上白石萌音(『組曲虐殺』)
『ダンス・オブ・ヴァンパイア』写真提供:東宝演劇部
“次代のミュージカル界の牽引者”として期待したいのがこの二人。演じ手の真価はふんだんに見せ場がある“芯の役”より、むしろ”脇役“で作品における立ち位置を心得つつ”きらりと光る“ことで浮き彫りになる事が多々ありますが、その点で抜きんでていたのが、『ダンス・オブ・ヴァンパイア』でクロロック伯爵の息子ヘルベルトを演じた植原卓也さん。主な出番はおそらく10分にも満たないながらも、その時間を一秒たりとも無駄にせず、怪しくも愛嬌たっぷりのキャラクターをきめ細やかに、全身で造型。観客の目を釘付けにしたかと思えば、カーテンコールでは客席に向かって明快に振付指導。変化自在の頼もしい存在となってゆきそうです。 |